Vol14.「どれくらいで満足? ―収納スペースはどれくらい必要なのかー」
新築の家にはどれくらい収納スペースが必要なのか?
家を新築するとき、部屋の数や大きさといった間取りはもちろん気になりますが、それと同じくらい多くの方に共通する悩みが収納になります。
実際、延床面積との兼ね合いもあり収納は単純に広くとればいいという話ではないので難しい問題です。
そもそも収納ってどれくらいの大きさが必要なのでしょう?今回は生活スタイルの変化を順に追って収納について考えていきたいと思います。
間取りの中でも子供部屋に関してお話をした前回のコラムは下記をご覧ください。
Vol13.「何十年も住む家だから ―お子さんの成長を考えてつくる子供部屋とは?―」
建物に対する収納の大きさはどれくらいがベスト?
それでは建物に対する収納の大きさはどれくらいがベストなのでしょうか?これについては、家族構成やライフスタイルが人によって異なるため明確な答えはありませんが、現代の家づくりにおいては床面積のおおよそ10~15%位が適当と言われています。3人暮らしの場合、30坪の家だと3坪~4.5坪(6帖~9帖程度)になりますね。
また収納にはどのような形態のものがあるのでしょうか。
生活スタイルの変化により収納はどうかわったのか?
順を追ってお話していくと、昭和後半時代の家なら、「押入れ」や「納戸」というのが収納の主流でした。日本建築が多く、和室がたくさんあったことから「押入れ」が各部屋にあって毎日布団を出し入れしていた時代ですね。
そして大きな「納戸」があって、季節外れのもの(夏ならこたつやストーブ、冬なら扇風機や日除け)は納戸へ、また衣類はタンスに収納していましたね。さらに来客に備えて座布団をたくさんもっている家も多かったですね。
平成に入ると、生活スタイルが大きく変化し、家自体も洋風が主流になってきたこともあり収納も「クローゼット」が大半を占めるようになりました。「納戸」は「ウォークインクローゼット」や「ファミリークローゼット」「食品庫」は「パントリー」、「下駄箱」は「シューズクローゼット」と変化・進化を続けています。特に近年はお子さんの勉強場所がリビングとなっている家庭が増えていることもありランドセルや教科書を置いておくように変化してきたのでリビングに大きな収納を配置されるご家庭が増えています。
現代の家づくりにおける収納の役割とは?
令和に入るとまた家も変化してきています。特に家の高耐久化により耐用年数が長くなったことと、子供部屋の活用年数を考慮して、子供部屋をしっかり作り込むという意識がお客様にも施工する我々側にも薄れてきています。衣類も各個室に収納するのではなく、「ファミリークローゼット」を大きく採用し、家族全員の衣類をまとめて収納するというスタイルも増えてきました。こうしておくことで、20年後も30年後も無駄なく利用できそうですね。その他にも
・家自体の高性能(高気密高断熱)化により、扇風機やこたつ・ストーブ、もっと細かく言えば羽毛布団や厚手のパジャマなども要らなくなった
・掃除機もダイソンやルンバの出現により、収納スペースが省略できる
・固定電話機やFAXを使わないので、そのスペースも不要
・新聞や雑誌もスマホやパソコンで見られるので古新聞等をストックしておく場所が不要・・・等々
思いつくだけでも生活スタイルの変化により、収納スペースも徐々に減少していくのではないかと考えることも出来ます。
【結論】将来を見据た生活スタイルから自身にあった収納を考えると◎
いずれにしても物が豊かな時代。使わなくなった物や着なくなった服も簡単に売れる時代。要るか要らないかわからないものを大切にストックしておくことも減ってきているのではないでしょうか。そういう思考で家づくりにおける収納を考えてみると、意外とスペースを省略できることもあるかもわかりません。
生活スタイルはその時代その時代にマッチしたものになり、この先もどんどん進化していくと思われます。何十年か先を見据えて家づくりに向き合っていくことで末永く活用されるスペースがより多くなっていくでしょう。収納スペースはその最たるスペースであると考えられます。
タケソー住空間はお客様の生活スタイルに寄り添いご提案させていただきます
どんな間取りにするのか、どんな家で生活したいのか。住宅の購入には考えないといけないことがたくさんあります。収納についての問題もその1つだと思います。私たち、タケソー住空間は一人一人のお客様のご希望や生活スタイルに合わせて住宅を提案してきた実績があります。奈良・田原本という地域を知り尽くしているからこその知識もありますので、マイホームを検討される際にはお気軽にお問い合わせください。お客様にお力添えできることを、スタッフ一同楽しみにしております。