Vol12.「おうち時間が豊かに！？ ―外構・エクステリア工事の必要性―」
―外構・エクステリア工事の必要性―
―外構・エクステリア工事の必要性―」
家づくりを始める時、皆さんはどこから検討されますか？
・家を建てる敷地を決めたいので土地探しから
・家づくりといえば、まずは住宅展示場巡りから
・予算が心配なので、資金の相談から
改めて挙げてみると、最初の段階で外構やエクステリアのことを考える方は少ないですね。
今回は検討時に後回しにされがちな駐車スペースや庭、門など敷地内の外部空間である外構・エクステリアについてお話しましょう。
資金の相談については、賃貸との比較をお話した前回のコラムもご覧ください。
Vol11.「マイホームを建てると、毎月の負担ってどうなるの？ ―賃貸住まいとの比較―」
外構・エクステリアのこだわりは充実した「おうち時間」の第一歩
家を建てることを考える場合、どうしても ①建物 ②土地 ③必要経費…の順番になり、残った予算で外構・エクステリアの内容を決めてしまいます。このコラムを書いている私も、実は今住んでいる家が建って何年もしてからエクステリアを整備したので、偉そうにいえる立場ではないのですが（笑）だからこそエクステリアの必要性を実感してると自信を持って言えます。
では、具体例を挙げてお話しましょう。
購入した土地に家を建てました。ライフラインが整っていれは、これだけで充分生活できます。ですが、不都合を感じることが出てきました。
・駐車スペースが必要
・郵便物が来る
・建物の周りが土のままで雨が降ると汚れる
・最低限の囲いがなくプライバシーが守れない
利便性を考えると、外構・エクステリアの必要性が見えてきます。
近年ではコロナ渦などの影響でテレワークやオンライン授業が普及し、親御さんもお子さんも多くの時間を家で過ごすようになりました。ですが、家にこもり過ぎるとストレスも溜まり、かといって外出も気が引ける…誰もが同じような葛藤を抱えていたと思います。そんな時、親子で遊べるくらいのお庭があるご家庭では、ボール遊びをしたりバーベキューをしたりと「おうち時間」を楽しむ選択肢がありました。そう考えると、庭づくりも「家作り」の中で予算を費やすと良さそうですね。
自然をうまく取り入れて、快適な住環境を手に入れる
現在の家づくりにおいては、自然エネルギーを環境に配慮しながら取り入れる「パッシブ設計・パッシブデザイン」も必要不可欠な要素となってきました。
これは、建物だけの定義ではなく、外構やエクステリアにも求められるものです。
例えば、家の周囲をコンクリートで固めたとしましょう。土のままより綺麗に見えるかもしれませんが照り返しがきつくなり、建物も熱を帯びてしまいます。では、家の周囲に樹木を植えるとどうでしょうか。樹木が根っこから吸い上げた葉っぱから蒸発させる蒸散作用によって、周りの熱を奪う気化熱の放出が起きます。その葉っぱが太陽の光を遮り木陰を作ってくれる。これにより生じる温度差によって上昇気流が発生し、風が吹きます。その風を家の中に誘導することができれば、想像しただけでも心地よい環境だと感じませんか？
このように、樹木を植えるだけで照り返しを抑えて日射遮蔽にも効果があり、心地よい風を取り込めます。日射遮蔽についてはサンシェードなどの商品もありますが、快適な住環境を手に入れるために、自然をうまく取り入れることは今後の家づくりにおいてスタンダードになってくるでしょう。
【結論】外構・エクステリアが「おうち時間」をより豊かにする
快適に過ごせる場所は建物の中だけとは限りません。敷地いっぱいまで快適に過ごせる環境であるほうが、より充実した新生活を送れるのではないでしょうか。外構・エクステリアについては今後も掘り下げてお話できればと思っていますので、今しばらくお待ちください。
余談ですが、家+庭と書いて「家庭」と言います。家庭は「夫婦、親子を中心にした血縁者の生活する最も小さな社会集団。また、その生活の場所」という意味（1）。では、なぜ家の周りにある空いたスペースを指す「庭」という文字が使われているのでしょうか。『日本国語大辞典』によると、「にわ【庭】〘名〙① 何かを行なうための場所。何かの行事の行なわれるその場所。（中略）現代語の場(ば)にあたる。」との記載があります（2）。これは私の解釈になりますが、家という「場」に家族が集うことによってはじめて「家庭」が生まれるのではないでしょうか。庭という「場」も家づくりに含まれます。皆さんの「家庭」が円満であるために、「庭＝外構・エクステリア」にこだわることも家づくりには欠かせない重要なポイントとして考えていただければ幸いです。
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